休校中のおすすめ本⑥ 2020年05月19日

5月も半ばを過ぎました。

授業動画、見ていますか?

先生方のご苦労は、職員室をちらっと通っただけでも伝わってきます。

熱い授業、しっかり受け取ってくださいね。

 

 

鹿の王2

鹿の王  上橋菜穂子著  角川書店

今回は中学生ターゲットで(もちろん高校生も再読おすすめ)紹介してみます。小学校の頃に1冊くらいは上橋菜穂子さんの本を手に取る機会があったんじゃないかしら。一番有名なのはもちろん「守り人シリーズ」。NHKでドラマにもなりました。まだの方は今読んでみるのもいいかもです。
本日のおすすめは、『鹿の王』。この話は犬に噛まれた人々が数日後にバタバタと死んでいくところから始まります。その中で2人だけ生き残った者がいた。なぜなのか…。勘のいい生徒はもうわかりますね?感染症と免疫。まさに今、現実の世界がこの問題に直面している。
いい機会だから、みなさんも主人公・若き医師ホッサルとともに病気の原因を追って本の中を旅してみませんか。感染症について分かりすく書かれているし、ホッサルは大変科学的に原因や治療法の探求を続けます。しかし彼のまわりを病以外の問題、国同士の争い、政治的な駆け引き、宗教、などが複雑に取り巻いていきます。現実の世界もそうですよね。こんなややこしい物語…これは児童書ちゃうで、と再読して唸ってしまいました。
この話、実は主人公が2人いて、もうひとりは人生を諦めたような戦士、ヴァン。長い物語にありがちなのですが、話全体の登場人物は多いし国名や人名も色々と出てきます。そういうのが苦手という人は、医師か戦士、どちらかの主人公とその行動に注目しつつ話を追っていくと少し読みやすくなるかもです。
文庫本で4冊もありますが、「守り人シリーズ」を読める人なら問題ないと思います。この本以外にも家の本棚に上橋さんの作品がある人は、ちらっと再読してみませんか。小学生の時とは違った印象や発見があるかも知れませんよ。

『鹿の王』 角川文庫だと4冊。 続編『鹿の王 水底の橋』 角川書店(単行本のみ)

 

上橋菜穂子

上橋菜穂子さんの本。よく借りられているのですが、

今はセンターの棚にみっしり並んでいます…。