休校が5月31日まで延長されました。
みんな元気にしていますか?
生徒のいない学習センターは、春だけどひんやりと静かです。
こんな時こそ読書しよう…は、すでにいろんな人が言っておられますよね。
学習センターからも、ブログを使って司書のおすすめ本をぽちぽちと
紹介してみようと思います。(遅いけど)
最初は司書Sのおすすめから。
時間もあることだし、世界的名作、古典とかにしようかと思いましたが、
書店で文庫が手に入る日本のファンタジーにしました。ただし手ごわいやつ。
名作・古典は「青空文庫」(無料のインターネット上電子本です)でも
読めるものがあるので、興味のある人はアクセスしてみてください。
図書館の魔女 高田大介著 講談社
「なんか、うまく言われへんけど、凄い!」と感じるものに出会ったこと、ありません?この本はまさにそれ。分厚いし、読めない字や、見たことのない熟語てんこ盛り。ジャンルはファンタジーですが、日本語、フランス語、漢語、言葉・ことばの洪水。溢れる知識・情報量に圧倒され、押し流されながらも、なんか凄いもん読んだ、という読後感があります。(ちなみに著者は言語学者)
“高い塔の魔女“と呼ばれる少女マツリカと、彼女に仕える少年キリヒト。彼らが果たすべき役目とは何なのか。それは運命なのか・・・それとも自ら選び取るものなのか。
学習センターにあるのは単行本で上下巻、合わせて1400ページ以上。正直、半分近くまでは苦痛かも。難しい言葉やわかりにくい部分は飛ばしていいから、くじけないで先へ進んでくださいね。キリヒトの正体が明らかになるあたりから、ぐんぐん物語に引きこまれていきます。
ファンタジー好きの生徒にすごく勧めたいけど、どうせ最後まで読む人はおらへんと紹介しないでいた本です。続編まで読んだのは卒業生で一人だけ記憶にあるので、挑戦してみようという方は是非この機会に。ただし巻数が多いから買うなら1冊ごとがいいかも。好きな本を何回も読みかえすタイプの司書Sは、この休校中、最初飛ばし読みしていた部分をじっくり読み、さらにもう1回・・・と都合4回読みました。(ちょっとマニアック)
第45回メフィスト賞受賞作。講談社文庫で4巻。続編は『図書館の魔女 烏の伝言(からすのつてこと)』、これも文庫で2巻。この長さを最後まで読めたアナタ、きっとゲーテの『ファウスト』くらいは読めてしまうと思いますよ。