休校中のおすすめ本⑧ 2020年05月22日

明日23日は登校日ですね!
電車に乗るのは久しぶり、という人もいるのでは?
(残念ながら学習センターは、閉館。明日利用はできませんm(__)m)

 

机の間隔を離した教室のイラスト

自粛期間中、司書Sは台所で、もっと化学を勉強しておけばよかったと後悔してました。料理は化学変化のオンパレード!レシピを見て作るけど、理屈や理由がわかればもっと楽しいし、工夫もできるのになーと。

 

学習センターにある料理本を見てみました。

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おにぎり             川越晃子著       グラフィック社

今回、家庭で毎食料理することの大変さを痛感した人は多いようです。男女を問わず自分の衣食住は自分で面倒みられないと、ですよね。大学に入って家を出たらそこからは自炊という生徒もいるでしょう。遠い将来のことではないよね。
ということで、かんたんな料理本を選んでみました。簡単でおいしいといえばやっぱりおにぎりでしょ!

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47都道府県ごとに、おっきな写真入りでおにぎりの紹介です。こんなに多彩な具のおにぎりやったらお昼ご飯にしばらく続いても飽きないんちゃうかなあ。見るだけでも楽しいですが、おいしいおにぎりの握り方や、日本で最初のおにぎり弁当の話などもついています

女子栄養大学 料理のなるほど実験室         女子栄養大学出版

料理の「小さじ1杯(5ml)」って食塩何グラム?水なら1ml=1gですが、塩や醤油などはそれぞれ違ってきます。器具と計量から再確認し、研究者と学生が実験を重ねて調理のコツを紹介。まさに料理は化学であり、科学です。いやほんとに実験が面白い。
目次から拾ってみると、「ハンバーグのたねは、どのくらいこねるといいのか」、「キウイフルーツで本当に肉がやわらかくなるのか」。ハンバーグは80、160、360回と実験し、結果160回こねたものがいい。キウイフルーツのたんぱく質分解酵素は肉をやわらかくするが…漬け時間は20分でいいそうです。理由も解説してあります。面白そうな項目だけ拾い読みしてもいいね。そして…お母さんにも教えてあげてください。知っていれば手間や時間が省けそうなコツもたくさん載っています。

続・料理の科学1、2     ロバート・ウォルク著          楽工社

前出の2冊よりは文章硬め、というか大人向けユーモアもあってお上品。やはり目次を見てパラパラと興味のあるところを拾い読みがいいかも。著者は大学の名誉化学教授。ワシントン・ポスト紙に連載した食品化学コラムを本にしたものです。
マグロの身は赤いもんだと思っていましたが、一酸化炭素でスモークして色を赤く保つ方法があるなんて知ってた?一酸化炭素(CO)といえば、密室で練炭中毒、死に至るというニュースがたまにあります。血液中の酸素を運ぶヘモグロビンがCOと結びついてしまうのですね。マグロの筋肉中でも同反応を起こして色を固定してしまうとか。(幸い日本ではこの方法は禁止されている)
2巻目には食品だけでなくキッチン家電や道具の章もあります。食洗機内で起こるアルミ製品の化学変化や、ドレッシングで油と水をどう混ぜるかという話から乳化現象→乳化剤→溶液→コロイド、へと話しが発展していくところなど、普段見ていることを化学的に説明するとこうなるのか、と眼が開かれる感じ。司書Sは化学式も原子も電子も陽イオンも全部忘れてしまったので、ページ下の注が有難い。