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~夢から夢へ… 木の机ストーリー~
六甲学院の生徒たちを支えてきた、夢がつまったあたたかい木の机
六甲学院は、長年手づくりの木の机を愛用してまいりました。
木の机の産みの親は、ドイツ生まれの木工マイスター、メルシュ修道士です。創立当初から64年に渡って教室の机、講堂の椅子、食器棚、本棚など、学院で使われている木工家具類は、全てメルシュ氏が一人で心を込めて作りました。初めて作ったときは、一つ作るのに10時間もかかりましたが、樽樫の一枚板でできた机は非常に丈夫で長持ちし、30年は使用できます。これまでに、1,800台の木の机が生まれ、生徒たちの夢を支えてまいりました。
木の机は椅子と一体になっており、椅子を上げるとその下にはかばんを入れるスペースがあります。機能的で、且つセンスのいいデザインは長年沢山の生徒に愛されてまいりました。
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メルシュ氏の工房。
手作りならではの沢山の道具がそろっています。
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メルシュ氏と手づくりの机。細かい細工を施しつつも
機能性が考慮された絶妙な仕上がり
新たな夢を育むために、第二の地へ
メルシュ修道士が亡くなられ、六甲学院の新校舎建築に伴い、すべての机と椅子をリニューアルすることになりました。 生徒たちに長年愛され続けてきた木の机たちは、2012年に、東ティモールの聖イグナチオ学院に寄贈いたしました。地を変え、また新たな生徒たちの夢を育んでいます。 2002年にインドネシアより独立した東ティモールは、今なおアジアの最貧国の一つです。 2012年末に国連が撤退し、今後は自分たちで国づくりが進められていきますので、とりわけ教育は重要な役割を果たします。
メルシュ修道士の真心のつまった、私たちが大切にしてきた、あたたかい木の机は、 生徒さんたちの笑顔や夢をもう一度味わうことができ、きっと現地で活き活きとしていることでしょう…
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コンテナに載せられて南洋の島まで
はるばるやってきた木の机たち
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コンテナから机を運ぶのは現地の大学生
このアルバイト代は全て食費となるそうです
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木の机は独特な形をしていて、
何よりも角がなく安全に使えます
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生徒たちの笑顔と共に…
木の机が活き活きとする瞬間