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インド訪問について
主旨
六甲学院のインド募金は1977年に始まりました。毎月集められる募金はインド東北部のダンバードにあるダミアン社会福祉センターに送金されています。 このセンターは、たいへん広い地域のハンセン病対策全般を担当している社会福祉団体です。 その活動は多岐にわたっており、病院や野外診療所などによる医療活動や患者の子供たちのための教育活動の他、社会福祉活動として社会で差別されがちな患者たちとその家族が助け合って暮らすための集落を営んだり、病気が治った後のリハビリを兼ねた授産施設を運営したりしています。
本校のインド募金はダミアン社会福祉センターの中の「デブリット・ハウス」と呼ばれる施設で使われています。 そこはハンセン病の父母(病気と差別のため正規の仕事に就くのは困難でその多くは物乞いをしています)を持つ困窮した家庭の児童のための施設です。社会の中で弱い立場に置かれた子供たちが、将来仕事に就き家族を養えるようにと、寮で暮らしながら学校教育と職業訓練を行っています。 私たちの募金はその子供たちの教育費、生活費、施設の設備費に使われています。
インド訪問は1985年に始まり、私たちの募金がどういう人たちのためにどのように役に立っているかを、学校の代表者として見に行き、支援している子供たちと直接出会って交流することを主な目的としていました。 現在は2年に1回行われ、六甲に入学してから卒業するまでに必ず1回はインド訪問のチャンスが与えられるようにしています。 インドに行ってきた生徒一人ひとりの体験が、様々な場で分かち合われ、インド募金の活動全体に生かされ、募金活動の活性化につながることを期待しています。そして全校生がアジアの貧しい人たちのことや「もう一人のクラスメイト」のことを忘れず、課題の多いこの世界についてより深く知り、どうしたらよりよい社会になるかを考えられる人間になることをめざしています。
インド訪問は、私たちの隣人である貧しく困難な状況にある人々と出会い、この世界を知り、私たちが”man for others”となるための貴重な体験になることと思います。
インド訪問の目的
- 募金の送り先であるダミアン社会福祉センターを訪ね、募金が有効に使われていることを確かめ、またダミアン社会福祉センターの生徒との交流を通して、相互の理解を深める。
- マザー・テレサの「死を待つ人の家」やイエズス会姉妹校の訪問、インドで働くイエズス会員による話などを通して、インドの現実を知り、世界への理解を深め、奉仕の精神を養う。
- ベナレスやアグラなどインドの代表的な史跡や都市を見学し、インドの高い文明に触れる。
- 帰国後の報告会や報告記を通して、全校生徒が募金の送り先の施設についてより深く理解し、インド募金の大切さを実感できるようにする。
訪問する主な施設と学校
コルカタ(カルカッタ) | マザー・テレサ設立の施設(「死を待つ人の家」など)、聖ローレンス学院(姉妹校) |
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ダンバード | ダミアン社会福祉センターの各施設(デブリット・ハウス 他)、聖デ・ノビリ学院(姉妹校) |
ニューデリー | 聖ザビエル学院(姉妹校)・ガンジー博物館・インディアンソーシャルインスティテュート(イエズス会のインド社会研究施設) |